白い独房 (プロローグ)

 

 

数ヶ月前に、幼馴染が同居を提案してくれた話をブログに書いたと思うのですがこの度、引っ越す事になりました。

と言っても完全同居ではなく、お隣さんになるって形に落ち着いたのですが。

 

引越しって突然決まるな、という感想。

自分は軽く内見、みたいなつもりだったのに気付いたら契約終わってました。

ノリと勢いで生きるとはこの事。

あんなにしがみついていたこの街とも別れを告げなければなりません。上京してきて約5年、お世話になりました。

私の今の部屋の間取りを不動産屋の友達に(正しくは幼馴染の友達)に説明したら「ほぼ独房じゃん」と言われ、以来その表現がとても気に入っています。いいじゃないですか、独房。私にピッタリ。

この独房には働き始めてからの全ての感情が詰まっている気がします。隣の家のゲームオタクの男の子の「よっしゃああ!そこそこ!っなんだよ今の行けただろ!wwwwwwうわああああ!やめろ!!マジでwwwwwww」みたいな壁越しのゲーム実況をほぼ毎晩聴きながら、仕事の苦しさや、たまに訪れる達成感を噛み締めていた日々…

稀に遊びに来る友人に「せっっっま!」と言われる事も「どこでメシ食ってんの?床?」と言われる事ももう無いし、あの不自然に飛び出た天井を見つめながら(今日も良い直角だな…)と眠りに落ちることも無いと思うと、些か寂しい気がしてきました。

 

そんな独房とも明日でお別れです。新しく住み始める街には一体どんな出会いがあるのでしょうか。わくわく。

幼馴染は友人が沢山居るので、新しい友達が出来そうでドキドキしています。

 

因みに、新しく住み始める家も1Kの6畳なので、ブログのタイトルを変えるつもりはありません。ワンルームから1Kへの昇進。六畳一間では無くなりますが、一間を人間と掛けているのでソコは…まあ大目に見てください。

 

 

ありがとうございました、私の独房と住み慣れた街。これからどうぞ宜しく、幼馴染と新しい街。