美容師になったんだってね。

 

 

訳あって5年程疎遠だった友人大切だった人へ - 六畳人間の体育座りから、連絡が来た。

 

元々人間関係があまり得意でなかった彼女とは、こちらから歩み寄らない限りもう二度と連絡を取ることはないと思っていたのだが、不器用なりの長文。それは5年間の後悔と謝罪、そして「美容師になったから、いつか髪を切らせて欲しい」といった内容だった。

 

一方私はというと、疎遠になった事をいい事にその友人が嫌っていた煙草を嗜むようになっていた。新・社会人故の心身疲労、ストレスを解消しようと軽い気持ちで吸い始めた煙草。

最も、彼女と疎遠になっていなかったら私は未だ非喫煙者だったかもしれない。

 

所説によると、煙草の匂いの着いた手で客の髪を触るという行為をよく思わない経営者が、美容師に禁煙をさせるというのも今は見られるようで、それを聞いた後ではやはり彼女にとっては天職なのであろうと思う。(本来美容師の喫煙率は高いらしい)

 

私の中で予想外だった事。

過去の記事でも書いたように 彼女の中から私という存在は居なくなっていたと思っていたのに、そうではなかったという事。

彼女の中で諦められない存在に自分がなれていたということが、ただ単純に「意外」だった。

どう思っているか分からないし、多分どう思われてもいないのだと、此方は此方で完結してしまっていたことが、私自身が傷付かない為の勝手な決め付けだったと、今更ながら気付いた。

 

この歳になっても未だ人の思考や感情は完全には読み取れないのだと改めて実感する。

察してくれるだろう、分かってくれているだろうは時に人間同士の信頼関係を示す役割を果たしてくれる材料になるが、それに頼り切るのは良くない。大事なものを完全に失う事に繋がりかねないから。

 

連絡をくれてありがとう。

誠心誠意、私もお返事を書くことにします。